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  • 介護用語辞典

介護に関する用語は普段聞かない専門的なものが多く、未経験の方だけでなく実務経験者でも難しく感じる時があります。ヘルパー2級が介護職員初任者研修に変わるなど新しい用語がでてくることもあるので注意が必要です。 ここでは使用頻度の高い基本的な用語を中心として、介護職員が覚えておくべき単語、転職に役立つ単語などを解説します。

用語一覧

読みたい単語の頭文字をクリックして下さい。


【アセスメント】

介護福祉分野では、介護サービス利用者が何を求めているか正しく知ること。ケアプランの作成の際、今後のケアに必要な見通しや方針を立てる為に行われる。

【アウトリーチ】

アウトリーチとは本来、手を差し伸べるという意味。ケアを必要とするものの、自発的に申し出をしない、攻撃的・逃避的な行動を示す人に対して実施機関が積極的に働きかけ、利用を実現させるような取り組みのこと。

【アニマルセラピー】

人が動物と触れ合うことで心が休まることを治療に応用したもの。感情調整や意欲向上、痛み緩和などに効果があるとされている。

【アフターケア】

利用者にサービスを行う過程において、援助終了後も利用者の状態によって引き続き対応する活動のこと。医学的には手術や退院後の療養指導をさす。フォローアップという用語が使われることがあるが、こちらは意味が異なる。

【アルツハイマー型認知症】

アルツハイマー病(40歳代後半から60歳代前半に発症することの多い進行性の認知症)と、アルツハイマー型老年認知症(70歳代以降の高齢期に発症する高度の認知症)を合わせた呼び方。主に男性よりも、女性に多く見られる。


【移乗(移乗介助)】

ベッドと車椅子の間や、車椅子や便器に座ったりなどの乗り移りの動作のこと。移動に伴う場合に存在する為、頻繁に必要とされる。

【一次判定】

サービス利用を希望する人の要介護認定・要支援認定に関する最初の判定は、コンピュータを用いて判定が行われる。ここでの結果は最終的な決定ではなく、介護認定審査会において二次判定が行われる。この結果を受けたのち、介護サービスを受けるための最初のステップ。

【医療ソーシャルワーカー】

主に病院の医療相談室などで、患者や家族の相談を受け、患者と年金や医療保険などの社会福祉関連の制度の橋渡し役となり、助言や援助を行う専門職のこと。入院して介護が必要になった場合に、介護保険の申請の仕方などのアドバイスも行う。通称MSW。

【一次予防】

できる限り介護状態にならず日常生活が送れるように、食生活に注意したり運動をする等、普段から健康的な生活を心がけ健康に気をつけることを指す。

【移動介助】

自分で身体を動かすことのできない人、または動かしてはいけない状態にある人の移動動作を助けること。

【インフォームドコンセント】

病患者が、自分自身の病気について十分な説明を受け、了解した上で医師と共に治療法などを決定していくこと。医療用語としては、正しい情報を得た上での合意という考え方。


【うつ熱】

汗をかかないことなどで、体から発生する熱の放散が不十分な状態のことを指す。

【上乗せサービス】

介護保険の限度額を超えたサービスを市町村が独自に介護保険に給付するもの。要介護者の介護保険サービス利用回数を増やすことを指す。居宅サービス、福祉用具購入、住宅改修で定められている支給限度基準額などが上乗せサービス対象。

【運動機能障害】

身体が自分の意志で動かせなくなる障害のこと。行動障害の一つだが、しばしば知的な障害と合併している。

【運動性失語症】

言語の理解はできても自発的に話すことが難しい状態。言語障害の一つ。

【運動療法】

身体に障害のある者に対してその基本的な動作能力を回復させるため、治療体操などの運動を科学的に用いる治療法のこと。理学療法に含まれる。


【エアマット】

褥瘡(床ずれ)ができた部位、できやすい部分に用いるパッドの一種。身体の一ヶ所が長時間圧迫されることを防ぐため、電動式のエアポンプから空気を送り込み、膨張・収縮する部分を順次移動させる仕組みになっている。

【エバリュエーション】

事後評価のこと。福祉系援助の終了時又は一定の段階に達した時に、これまでの援助過程について、効果の判定、欠点、将来予測及び今後の改善点を当事者とともに検討することを指す。

【エンゼルケア】

死後のケアのこと。死後硬直が始まる前に行われるからだ全体の清拭、体腔への脱脂綿詰め、化粧、手を合わせて組ませるなどのケア処置。ご本人の宗教や、ご家族の気持ちを尊重して行う。


【屋外歩行レベル】

杖などの補装具を使用することで、一人での屋外歩行ができる高齢者のことを指す言葉。外出を含め、日常的な行動が全て介助なしで行なうことが可能な状態。

【屋内歩行レベル】

杖歩行、伝い歩き、介助歩行による屋外への歩行はできるが、バランスやスピードなどが低下している状態。室内での日常的な行動はほぼ一人で行えるが、外出時には車いすが必要な状態。


【介護】

高齢者あるいは心身の障害により日常生活を営むことが困難な人に対して、その人らしい生活習慣を可能な限り尊重し、自立できるように援助すること。

【介護アテンドサービス士】

老人病棟や一般病院などに入院・通院している患者、在宅療養中の高齢者などが快適な生活を送り、一日も早く健康な状態に戻ることができるよう手助けを する専門職のこと。

【介護職員】

介護が必要な方に対して介護サービスに従事する方全般を指す。多くの場合、介護福祉士、社会福祉士、ホームヘルパー等の介護・福祉関連の資格所持者である。

【介護付き老人ホーム】

介護状態に合わせて介護保険サービスが付いている施設で介護を依頼することができる。介護付き老人ホームは主に民間事業者によって運営されており、有料老人ホーム、軽費老人ホーム、適合高齢者専用賃貸住宅に分けられ、またそれぞれに外部サービス利用型、地域密着型がある。

【介護休業給付制度】

「介護休業給付制度」は、家族の介護を行う一般被保険者に対し、仕事と介護を両立することが出来るよう、一定期間会社を休業できる制度。介護休暇を取得した人に限り、介護休業給付金を受け取ることが可能。

【ガイドヘルパー】

高齢や心身の障害等により、単独で外出することが困難な方への歩行や車いすの介助、外出先での食事の介護などを行う。ガイドヘルパーの利用料は自治体によって異なる。


【機械浴】

特別養護老人ホームや身体障害者施設に設置された、重度障害者用入浴機器を利用した入浴のこと。歩行・座位の保持が困難な利用者が入る浴槽で、仰臥位のまま入浴が可能。

【居宅介護支援】

=ケアマネジメント。利用者が自宅で適切なサービスを利用できるように、ケアマネジャーが利用者の心身の状況や現在の環境に応じた介護サービスを利用する為のケアプランを作成し、そのプランに基づき適切なサービスが提供されるよう、事業者や関係機関との連絡・調整を行う。

【緊急通知装置】

病弱なひとり暮らし等高齢者が緊急事態に陥ったとき、ボタンを押すだけで東京消防庁又は民間の緊急支援センターに通報され、24時間の安否確認、緊急対応を確保する装置。


【クオリティオブライフ】

通称QOL。一人ひとりの生活や人生への充実度・満足度を高めるために行う医療や介護サービスのこと。医療においては、苦痛の少ない治療が中心。介護では在宅サービスを中心としたサービスといえる。

【苦情処理】

福祉サービスを利用した際の不満等を受け付け、その解決を図ること。法律ではその窓口として、サービスを提供する事業者、その事業者を紹介したケア マネジャー、介護保険の運営をしている市町村、各都道府県ごとの国民健康保険団体連合会(国保連)の4つを定めている。

【グランドホーム】

有料老人ホームの愛称。有料老人ホーム協会が設立20周年を期に愛称を全国から募集、決定。

【グループホーム】

社会福祉法人や地方自治体、NPOなどによって運営される地域密着型の介護施設のこと。主に認知症(痴呆症)の症状を持つ高齢者が共同生活を行う介護施設で、専門スタッフの援助を受けながら食事の支度や掃除、洗濯等を行ない、残存能力を活用して認知症の改善を図る。

【クロックポジション】

視覚障害者に対して、机の上に置いた物や料理を置いた場所等を時計の文字盤に例え知らせる手段のこと。本人から見た際の短針をイメージし説明する。


【ケアプラン】

介護保険において要支援、要介護に認定された人が介護サービスを利用する場合に、本人が今後どのような生活を送りたいか、また家族の要望や状況等に配慮し、利用する介護サービスの種類や内容を定めた介護サービス計画書のこと。

【ケアマネジャー】

=介護支援専門員。介護を必要とする人のケアプランを作成等、さまざまなサービスの調整を行う専門職、または資格のこと。介護の実務経験が5年以上になった時点で、資格取得に必要な試験を受けられるようになる。

【軽費老人ホーム】

生活は自立しているが、身寄りがない、経済的な事情などで自宅で生活することが困難な高齢者が入所する施設。A型(食事つき)、B型(食事なし)、「C型」と呼ばれるケアハウスもある。また近年では大型都市でも比較的少ない費用で利用可能な「都市型」といわれる軽費老人ホームも存在する。


【後期高齢者】

75歳以上(寝たきり等の場合は65歳)の人のこと。後期高齢者になると医療保険の仕組みが変わり、後期高齢者医療制度に自動的に移行する。

【高齢者専用賃貸住宅(高専賃)】

高齢者向けに居室や設備の条件が定められた、自立か軽度の要介護高齢者が安心して暮らすことができる賃貸住宅。バリアフリーやサービスに関する規定はない。現在は「高齢者専用賃貸住宅(高専賃)」制度は廃止され、「サービス付き高齢者向け住宅」に一本化された。

【コレクティブハウス】

援護や介護を必要とする高齢者が一緒に生活をする住宅や、シニア世代が高齢期に備えてともに暮らす住宅などのこと。家族などに限らず同じような状況や考え方をもつ入居者の自由と自立を尊重しつつ、一緒に住む住宅のこと。


【在宅介護サービス】

心身の障害や疾病のため介護が必要な高齢者や障がい者等が、老人ホームや介護施設等ではなく、住み慣れた居宅や地域で安心して暮らしていくことができるよう、提供される介護サービスのこと。

【在宅介護支援センター】

高齢者の在宅介護などに関する総合的な相談に応じ、ニーズに合ったサービスを受けられるよう調整等を行う、市区町村が設置している機関のこと。法律上では「老人介護支援センター」と規定されている。

【在宅三本柱】

主に老人福祉の分野で使用され、居宅生活を支援する三つの事業のことを指す。訪問介護(ホームヘルプサービス)、通所介護(デイサービス)、短期入所生活介護(ショートステイ)。

【作業療法((作業療法士))】

OTとも呼ばれ、身体や精神に障害のある人に対し、日常生活を円滑に行うために必要な動作や、社会に適応するための能力の回復をめざして行うリハビリテーションのことで、機能回復のための手段として工作や手芸などを行うのが特徴。国家試験を受け、合格後に厚生労働大臣の免許を取得することが必要である。

【サテライト型特養】

サテライト型特別養護老人ホームの略。特別養護老人ホームが、その一部を居住地域で特養の分館(サテライト型居住施設)として整備した新しいタイプの高齢者施設のこと。その為、本体の特別養護老人ホームとの連携が前提。郊外にある大規模な特別養護老人ホームの機能の一部を住宅地で小規模に分散することにより、入居者が希望する住み慣れた地域での生活を確保し、施設周辺地域の人々との密接な交流を図ることができる環境づくりを目指している。

【サービス担当者会議】

ケアマネジャーがケアプラン原案を作成し、その利用者に関わるサービス担当者を集めてケアプランの内容を検討する会議のこと。ケアマネジャーが主催し、開催することが法令で義務付けられている。


【支援相談員】

利用者一人ひとりの状況に合わせて、相談、援助等を行い、アドバイスをする者。老健の相談業務に従事する。

【施設サービス】

介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護療養型医療施設で提供される食事、入浴、介助などのサービスのこと。有料老人ホームは介護保険上で施設ではなく居宅とみなされるため、そこで受けるサービスは居宅サービスという。

【社会福祉士】

ソーシャルワークの専門的知識や技術をもって、年齢、性別、障害の枠を超え、日常生活において問題を持つすべての人に、問題の相談にのり、助言や指導を行い援助することが主な仕事である。福祉系国家□の一つ。

【主治医意見書】

介護保険で要介護認定を受ける場合に必要となる書類のひとつ。申請者の主治医がその申請者の疾病、心身の状況などについて医学的な見解を記入した書類のこと。

【小規模多機能型居宅介護】

地域密着型サービスに位置づけられている介護サービスのひとつ。施設への「通い」を中心とし、短期間の「宿泊」や「訪問」を組合せ、家庭的な環境と地域住民との交流の下で日常生活上の支援や機能訓練を行う。

【ショートステイ】

=短期入所生活介護(福祉系ショートステイ)。要介護者、要支援者を老人福祉法に規定される施設などに短期間(数日~1週間程度)入所し、入浴や排泄といった日常生活の介護や機能訓練などの支援を受けられるサービス。


【すくみ足】

あたかも足が地面に貼りついたようになり、足がでない状態のこと。転倒の危険がある。

【スクリーニング】

介護領域では、ケアマネジメントの過程で、要援護者あるいはその家族から、どういうことで困っているのか、家族状況、日常生活の自立度、障害がどこにあるのかなどを尋ね、その結果を3種類に分類(1つだけの単純な問題、複数の複雑な問題、緊急対応が必要な問題)すること。


【生活援助】

調理、洗濯、掃除、買い物などの日常生活の援助のこと。訪問介護のひとつ。

【生活相談員】

利用者一人ひとりの状況に合わせて、相談、援助等を行い、アドバイスをする者のこと。

【清拭】

入浴できない要介護者に対して、清潔を保つために身体を温かいタオルなどを用いて拭くこと。

【セカンドオピニオン】

患者自身が納得のいく治療法を選択するため、主治医以外の医療機関に意見を求めること。癌治療の意思決定に際して特にさかんに行われ、「セカンドオピニオン外来」を設置する病院もある。

【セルフケア】

自らの健康を自身で管理すること。自己管理。外部の支援に頼らず、自分自身で自立的に生命や健康状態の維持に向けた取り組みを行うこと。または、要介護状態になっても、自分自身で身心を健全に保つようつとめること。


【側臥位(そくがい)】

横向きの体勢。あおむけに寝た状態は仰臥位(ぎょうがい)。

【ソーシャルワーカー】

社会福祉の立場から、経済的・心理的・社会的問題を抱える人の相談業務を担い、問題の解決に導く専門職の総称。社会福祉士、精神保健福祉士を指すことが多い。


【第一号被保険者】

住所地のある市町村の介護保険加入者で、65歳以上の者。介護が必要となった原因にかかわらず、保険給付が受けられる。

【第二被保険者】

住所地のある市町村の40歳から64歳までで、医療保険に加入している者。加齢に伴う病気(特定疾病等)により支援や介護が必要な状態になった際、保険給付が受けられる。

【宅老所】

デイサービスに似ているが、法令には定義のない民間独自の福祉サービスを提供している施設。デイホームともいう。小規模である為、利用者それぞれに対し臨機応変な対応が可能である。


【地域型住宅(老人)介護支援センター】

在宅(老人)介護支援センターの中でも、より身近な地域での相談などを行う機関。地域で暮らす高齢者の実態把握や調査、保健福祉サービスの利用申請受付や申請手続の代行、自宅訪問にて在宅介護に関する指導や助言など、よりきめ細かなサービスを提供する。

【地域福祉計画】

住民の福祉向上の為、行政・社協・住民が、必要な施策や事業・活動を総合的に進める計画のこと。コミュニティプランニングとも言う。平成12年6月の社会福祉事業法等の改正により、社会福祉法に新たに規定された事項。

【地域密着型サービス】

認知症や寝たきりになったときでも住み慣れた地域での生活が継続できるよう、2006年から新たに介護保険に創設されたサービス。小規模な施設や居宅サービスが特徴で、グループホーム、地域密着型特定施設、小規模多機能型居宅介護、定期巡回・随時対応型訪問介護など。


【デイケア】

身体機能を回復させるリハビリを専門施設に短時間依頼できるサービス。医療機関や老人保健施設などに併設しており、日常の世話のほか、理学療法士などによる機能回復訓練を受けたり、必要な医療上の観察を受けることが可能。利用者同士の交流も目的することも特徴の一つである。通所リハビリテーションともいう。

【デイサービス】

在宅の要介護高齢者に対し、訪問、または通所介護の施設で、食事や入浴等の介護を行うサービス。デイケアがリハビリテーション中心であるのに対して、デイサービスは生活サービスが中心。通所介護ともいう。

【摘便(てきべん)】

寝たきりや麻痺などで自力で排泄する能力が衰えた人に対して、肛門から指を入れ、便を掻き出すこと。直腸内に便が溜まり、自然排泄できない時に行う。医療行為だが、施設などでは医療職の指導のもと、介護職が行うこともある。


【特定施設】

有料老人ホームなどにおいて、介護保険の居宅サービスのひとつである、特定施設入居者生活介護の指定を受けた施設。食事や入浴などの日常生活上の支援や、機能訓練などを施設内の職員が提供する。要介護1以上の認定を受けた高齢者が利用可能。

【特定施設入居者生活介護】

有料老人ホームなどの特定施設に入居している利用者に対し、可能な限り自立した日常生活が送れるように様々な支援をする介護サービスのこと。介護認定がなくても入居することも可能。施設によって入居条件は異なる。入浴や排泄などの日常生活のケアや機能訓練、療養上の世話など。

【特別養護老人ホーム(特養)】

原則として、自宅での介護が困難な要介護3以上の重度の人を対象とした公的施設。少ない費用負担で長期入所が可能。入居一時金が不要で費用も比較的安価なことから、待機者が多い。


【ナイトケア】

夜間に必要なおむつ交換、体位変換などの介護を行うこと。介護保険の地域密着型サービスでは、夜間対応型訪問介護と、24時間対応の定期巡回・随時対応サービスがナイトケアの提供が可能。介護にあたる家族の負担軽減や認知症(痴呆)高齢者の在宅生活の維持向上を図ることを目的としている。

【内部障害】

心臓、腎臓、呼吸器、膀胱、直腸、小腸の機能障害のこと。


【二次判定】

介護保険申請時の認定調査結果とコンピュータによる一次判定結果や医師の意見書などをもとに、市区町村が設置する介護認定調査会で行う要介護認定審査の最終判定のこと。

【入浴サービス】

自宅の浴槽での入浴が困難な人に対し、看護師や介護福祉士などの専門スタッフが居宅を訪問し、移動式浴槽などを用いて入浴を行うこと。訪問入浴サービス、訪問入浴介護ともいう。

【認知症対応型共同生活介護】

軽度~中度の認知症の利用者を対象とした専門的なケアを提供するサービスのこと。少人数の家庭的な雰囲気のなかで、地域住民との交流の中で共同生活を送る施設(グループホーム)で行われる食事や入浴等の日常介護のこと。


【ネグレクト】

児童の保護者がその義務を著しく怠り、食事を与えない等、発達を妨げることや、長時間放置すること。また、寝たきりの高齢者の着替えや入浴を放棄したり、褥創などを放置したりすることもこれに介護放棄と呼ばれ、これに含まれる。

【寝たきり】

病気や怪我などが原因で、寝ている状態が6か月以上経過し介護が必要な状態のことを指す。


【脳血管性認知症(痴呆)】

脳の血管が詰まったり破れたりする、脳血管障害によって起こる認知症(痴呆)のこと。日常生活に支障を来たすような記憶障害とその他の認知機能障害(言葉、動作、認知、などの障害)が主な症状である。

【能力障害】

日常生活を遂行する能力(歩く、食事、着脱、洗顔、など)が制限されたり、低下すること。機能障害のため、身辺動作や歩行の他、コミュニケーション活動がうまくできないことを指す。

【ノーマライゼーション】

障害者や高齢者などの人々が、健常者と同様の社会生活が送れるようになることが社会の本来あるべき姿であり目指すべきだという考えという考え方。


【徘徊】

あてもなく歩き回ることを指す言葉で、認知症における行動障害のひとつ。家の中や施設だけではなく外を、無意識のうちに目的なく歩き回る行動も見られるため、事故に繋がるリスクも高い。

【配食サービス】

食事の支度が困難な在宅高齢者や障害者に、定期的に栄養バランスのとれた食事を届けるサービスのこと。手渡しの場合、利用者の安否確認も兼ねている。

【廃用症候群】

寝たきりなど、安静状態が長期間続くことによって身体機能が低下する状態の総称。生活不活発病と同義。具体的には、筋肉量の減少、関節の拘縮、骨密度の低下、心肺機能の低下など。寝たきり高齢者の3割は廃用症候群だと言われている。

【バスボード】

介助の必要な高齢者あるいは病人の入浴作業において、入浴者及び介助者の労力を大幅に軽減するために使用される板のこと。

【バリアフリー】

道路の段差をなくすといった行為に代表される、障害者や高齢者などの社会的弱者が、社会生活を送る上で支障となる物理的、心理的な障害などを取り除いていく行為や施策、もしくは取り除かれた状態のことを指す。

【バリアフリーデザイン】

障害を持つ人が地域で生活することを阻むた障壁(バリアー)をなくし、だれもが利用できる建築物をつくったり、まちづくりに反映させたりする設計方法を言います。


【ピアサポート】

介護が終わった経験者が現役介護者の悩みを聞いたり、病気経験者が闘病中の人の不安に寄り添うなど、同じ立場の者同士が悩みや不安を共有し、互いに支え合う活動のこと。相談に力点を置いた「ピアカウンセリング」、傾聴に力点を置いた「ピアリスニング」等も類似の概念である。

【非言語コミュニケーション】

言葉を使わないコミュニケーションのこと。言語コミュニケーションが言葉を介した伝達方法であるのに対し、顔の表情や身ぶり手ぶり、アイコンタクト、しぐさなどで思いを伝える。介護の現場では、特に言葉で気持ちを伝え合うのが難しくなる認知症の人や、失語症の人とコミュニケーションをとる際に重要になる。


【福祉用具プランナー】

主に福祉用具に関する知識と技術を要し、福祉用具導入の際の相談、プラン作成、適応後のモニター評価を行う者、またはその資格名。条件を満たした上で、資格取得に必要な講習を受けられる。

【フォーマルケア】

公的機関や専門職による、制度に基づく社会福祉サービスや支援のこと。フォーマルサービス。具体的には、介護保険や医療保険で給付されるサービスのこと。対して、家族や友人、地域住民、ボランティアなどが行う非公式な援助をインフォーマルケアという。

【プライマリ・ケア】

診療所など住民に身近な医療機関が行う健康相談や診療等の「日常的な保健・医療サービス」のこと。身近にあり、どんな相談にでも乗ってくれる、また、必要に応じて二次・三次的医療機関に紹介する機能を果たす。


【平穏死】

在宅や施設で暮らす終末期の人に対して、延命治療を行わず、自然のままに安らかな最期を迎えること。老衰、自然死と同義。

【閉塞性動脈硬化症】

介護保険上の特定疾病のひとつ。動脈硬化等により血液の流れが悪くなり、手先や足先への栄養や酸素が十分に送られず慢性の血流障害を起こした病態のこと。

【変更認定】

すでに要介護度認定を受けている人が、要介護認定の有効期間内に要介護状態の程度が変化した時に行われる認定のこと。


【訪問リハビリステーション】

リハビリ専門職種(OT、PTなど)が在宅を訪問し、病気等で通院が困難な利用者の住環境等に配慮しつつ身体機能の維持・向上のためのリハビリを行うサービス。

【ホームヘルパー(訪問介護員)】

介護保険制度では訪問介護員とも呼び、都道府県知事が指定する『訪問介護員養成研修』の課程を修了した者のこと。在宅生活で支援を必要とする人の家を訪問し、身体介護や生活援助など、必要なサービスを提供する専門職。利用者本人や家族への精神的ケアを行うほかに、家族に介護の技術的な指導を行うことも大切な仕事である。

【ホリデイケア】

日曜、祝・祭日に行うデイサービスのこと。


【まだら認知症】

脳血管性認知(痴呆)症の際にみられやすい症状。認知症の記憶についての障害が著しいわりには、判断力、理解力が比較的よく保たれている等、脳機能が全体的に低下するのではなく、低下する機能としない機能にむらがある。認知症の種類ではない。

【マンパワー】

社会資源のうち、人材にかかわる資源のこと。介護におけるマンパワーとは、介護が必要な人に対して専門的知識や技術をもって相談指導や介護サービスに従事する人々を指す。


【ミキサー食】

噛む力や飲み込む力が衰えてきた人のための食形態のひとつで、常食または軟らかめの食事をミキサーにかけた介護食のこと。噛む必要がないよう作られる。

【看取り介護加算】

特別養護老人ホーム(特養)や特定施設、グループホームなど、自宅以外の介護現場で看取りを行った場合、介護報酬に加算される報酬のこと。

【見守りサービス】

ひとり暮らしや日中独居、老老世帯など、社会的に孤立しやすい世帯を見守るサービスのこと。現在はさまざまな企業によって取り組まれている。


【メディカルソーシャルワーカー】

=医療ソーシャルワーカー。病院に勤務するソーシャルワーカーのこと。おもに社会福祉士の資格を有し、患者の転院・退院に際して必要なサービスの調整などを行う。医療と福祉をつなぐ専門職としてニーズが高まっている。メディカルソーシャルワーカーになる為の必須資格は無いものの、社会福祉士や精神保健福祉士の資格が必要であるケースがある。

【メンタルヘルス】

心・精神の健康を指す言葉。精神的な疲労やストレスなどの軽減・緩和を目的として行われるサポート全般の意味で使用されることが多い。


【モニタリング】

状態を監視するという意味の言葉。介護分野ではケアマネジメントの一環として、通所介護計画で定められたサービスや支援がきちんと提供されているか、新たに生じている課題はないかといったことを評価、検証することを指す。事後評価ともいう。

【物忘れ外来】

認知症(痴ほう症)の早期発見と治療を目的に医療機関で行われる検査のこと。一般の神経内科学的診察に加え、患者および家族の問診、種々の神経心理学的検査、認知症の原因を特定するために血液検査、脳波、頭部MRIなどの検査を行なう。

【問題行動】

認知症の高齢者や知的障害者などに見られる行動で、徘徊、失禁、乱暴、性的問題、不潔行為、食事異常などを指す。こうした行動にはほとんどの場合原因があると言われている。


【夜間せん妄】

意識が混濁して、幻覚や錯覚がおきるせん妄状態が、夕方から夜にかけて出現する状態のこと。特徴的な幻覚、錯覚、不安、精神運動興奮、失見当識などを伴う。意識障害の一種で、脳血管障害や血管性認知症、アルツハイマー病患者におきやすい症状のひとつ。

【夜間対応型訪問介護】

夜間におむつ交換や体位変換などのケアが必要な人に対して提供される介護保険の地域密着型サービスのひとつ。ナイトケアともいう。ただし支援1・2の人は利用出来ない。

【やすらぎ支援員】

認知症高齢者の居宅を訪問し、家族にかわり見守りや話し相手になる者・または事業のこと。居宅訪問前に認知症の基礎知識、接遇の基礎、緊急時の連絡等に関するオリエンテーションを実施し、当該オリエンテーションを受ける。


【友愛訪問】

ひとり暮らしの高齢者宅をボランティアの訪問員が訪問し、安全確認や健康状態を把握する活動のこと。困りごとの相談にのったり、話し相手になることで、社会的つながりやふれあいを感じてもらうことができる。

【有料老人ホーム】

バリアフリーなど高齢者が暮らしやすいよう配慮した住まい(個室)に、食事や介護、洗濯・掃除等の家事、健康管理などのサービスが付いた民間施設のこと。入居者の自立度に応じて、介護付、住宅型、健康型などの種類がある。高齢者の住まいの為、60歳以上または65歳以上に限定しているホームがほとんどである。

【ユニットケア】

6~9人を1ユニット(生活単位)とする家庭的な環境のなかで一人ひとりの個性や生活リズムに応じて暮らしていけるようにサポートする介護手法のひとつ。自宅に近い環境の介護施設のため、利用者それぞれに個室(寝室)があり、日中は共有のリビングで過ごす。


【要介護状態】

身体や精神に障害があり、食事、入浴、排泄等の日常生活の基本的な動作に継続的な助けが常時必要と見込まれ、またその状態が6ヶ月にわたって続いていること。

【要介護状態区分】

介護保険の適用を受ける場合の、介護の必要な度合いのランクのことです。要介護1から要介護5となるにしたがって、介護を要する度合いが高くなる。一般的に要介護度と呼ばれる。

【要介護度】

介護保険制度において、対象者の介護を必要とする程度を表した区分のことで、正式には要介護状態区分という。軽い順から、要支援1・要支援2・要介護1~5の7区分ある。その他、”非該当”という区分もある。

【養護老人ホーム】

老人福祉法に基づき運営される高齢者施設のひとつ。環境上の理由及び経済的理由等で自宅で暮らすことができないものの、病気等はなく、介護も必要としない65歳以上の高齢者を対象とする。市区町村長の措置(必要と認めること)によって入所できる。

【横出しサービス】

国が決めた介護保険サービス以外のもので、各市区町村が独自に必要と考えたサービス。介護保険のメニュー外の為、基本的に利用者の全額自己負担となる。

【予防給付】

介護認定において要支援1、要支援2に認定された人に給付される介護サービスのこと。居宅支援のサービスや福祉用具購入費の支給など。


【ライフサイクル】

人が生まれてから死に至るまでの過程のこと。また人生の経過を円環に書いて説明したもの。

【ライフステージ】

人が生まれてから死ぬまでの、それぞれの段階のことを指す。乳幼児期、児童期、青年期、壮年期、老年期など。人生において節目となる出来事(出生、入学、卒業、就職、結婚、出産、子育て、退職等)によって区分される生活環境の段階のことを指す場合もある。家族については新婚期・育児期・教育期・子独立期・老夫婦期などに分けられる。


【理学療法士】

Physical Therapist(PT)とも呼ばれる。運動療法や物理療法を行う医学的リハビリテーションの専門職(国家資格)である。不自由になった足や腕の曲げ伸ばしや、立ったり歩いたりといった基本的な身体運動機能回復の為、運動療法やマッサージなどを行う。

【リハビリテーション】

疾病やけがなどが原因で失われた機能を回復する目的で行われる機能回復訓練のこと。また、障害を持って生活している人の身体に残っている機能の維持・向上を図るもの。

【リビング・ウィル】

リビング・ウィルとは、生前の意志という意味。終末期の医療について、事前に自分の意志で希望を表明すること。書面の形で残し、署名・捺印するのが一般的である。

【流動食】

噛まなくても食べられる、液状の食事のこと。消化器系の疾患や、咀嚼力の低下などで、固形の食事(普通食)がとれなくなった場合に利用する。

【療養デイサービス】

日帰りで、医療サービスのある専門施設に短時間介護を依頼できるサービス。療養デイサービスは通所介護(デイサービス)と同じ介護保険サービスのひとつ。送迎付きで、食事や入浴、レクリエーションなどを受けることができる。

【療養病床】

長期にわたり療養を必要とする慢性期の患者のための病床のこと。介護保険で提供される介護療養型病床(医療施設)と、医療保険で提供される医療療養型病床がある。


【レクリエーション】

日常生活でのストレスや疲労の回復のため、また、生きる喜びや楽しみを創造する為に行う自発的な活動のこと。身体機能の維持や向上、脳の活性化、コミュニケーションの活性化といった目的で行われる場合が多い。

【レスパイトケア】

高齢者などを在宅で介護している家族の負担を軽減し、リフレッシュしてもらうために、一時的にケアを代替、支援する家族支援サービス。介護保険ではデイサービスやショートステイがレスパイトケアを兼ねる。インフォーマルサービスとして、普段は介護していない親族や、友人、近隣などが支援することも挙げられる。


【老健】

医療サービス付き介護施設で、在宅復帰をめざしたリハビリ・介護を受けられる施設のこと。介護老人保健施設といい、病院での治療を終えて退院したあとすぐに自宅へ戻ることが難しい方が一時的に入所する施設。

【老人介護支援センター】

在宅介護支援センターを参照

【老齢基礎年金】

国民年金に加入している人が、65歳に達した際に支給される年金。受給資格は300ヶ月(25年)以上保険料を納めていることが条件だが、今後収めた期間に応じて支給されることが検討されている。

【老齢厚生年金】

厚生年金保険に加入して保険料を納めていた人が、老齢基礎年金に上乗せして支給される年金。受給資格は、厚生年金保険に1年以上加入していることが条件。賃金報酬に比例した額が給付される。支給開始日は生年月日によって異なる。

【老齢福祉年金】

国民年金発足された1961年当時、すでに高齢に達していたことを理由に国民年金を受け取れなかった人に支給される年金のこと。70歳から支給される無拠出制の国民年金。

【老老介護】

家庭の事情などにより、高齢者が高齢者の介護をせざるえない状況のこと。おもに65歳以上の夫婦、親子、兄弟姉妹などがそれぞれ介護者・被介護者となっている状態を指す。